こんにちは。熊本市東区の「とよだ歯科医院」です。
複数回にわたりお届けしてきました根管治療についての解説も今回が最後。今回は、根管治療中に“ガリガリ”と響く音の『正体』をお話します。
根管治療の簡単な流れ。
根管治療を簡単に表現すると、虫歯菌の感染などにより、汚染された歯根部分をキレイにする治療です。
その治療のステップは以下の3ステップになります。
▼step.1
機械的に汚染した部分を取り除く
▼step.2
薬液でしっかり洗浄する
▼step.3
薬を詰めて殺菌する
通常はこれら治療を3〜4回の通院で終了、多い場合はトータルで5〜7回で治癒に向けた治療を行っています。
“ガリガリ音”は、感染した歯の根の中を削る音。
治療の際に聞こえる(感じる)ガリガリとした音の正体は、上記のstep.1の処置にあたります。
「ファイル」という細い針状の器具を使用し、感染した歯の根の中を削ります。
“削る”と表現していますが、実際はやすりで擦るようなイメージのため、一度で歯が無くなるほどに削るわけではありません。
何度も削ると歯はどうなる?
表面上を擦りとるような処置ではありますが、数十回や数カ月にわたって、何度も同じ治療を繰り返すと、当然ながら残った歯質は薄くなってしまいます。
歯が薄くなるということは、将来的に食事の際に歯が割れてしまうリスクが高まってきてしまいます。
そのため、治療回数はできるだけ回数を少なくすることが大切ですが、処置が不十分だと再感染にも繋がります。
過不足のない、適切な治療は必要不可欠なのです。
根管治療は難易度の高い治療。

虫歯の進行具合により「神経を抜く」ことで痛みを除去できる根管治療。
保険適用内の治療を念頭にまずは診察を行いますが、症状によっては自費治療であるマイクロスコープを用いた根管治療が、残った歯への負担や再感染を減らす最善の方法として提案がある場合もあります。
当院ではいずれも対応しておりますので、現在、根管治療に通っているものの、なかなか良くならない方や通院がいつ終わるかわからず不安な方は、ぜひ一度ご相談ください。